5年に1度行われる統計調査「国勢調査」の封書が各世帯に届けられており、インターネットでの回答は9月14日から行われていて私もネットから済ませました。
国勢調査は今回(令和2年)で21回目となり、実施100年の節目を迎えます。また令和2年(第52回)社労士試験では、労一選択に正解肢ではないものの、「国勢調査」と言う選択肢があったことから、来年(令和3年)の試験では、「国勢調査」に関連する問題が出てくる可能性があります。予想問題を作成してみましたので解いてみてください。
予想問題
問
次の文中の【】の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。
国勢調査は、統計法(平成19年法律第53号)第5条第2項の規定に基づいて実施する人及び世帯に関する全数調査で、国及び地方公共団体における各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的としているが、第1回の調査は【A】に行われた。
2019年の日本人の平均寿命は女性が87歳、男性が81歳(小数点以下四捨五入)であるが、第1回国勢調査時の平均寿命は【B】(小数点以下四捨五入)である。
我が国の合計特殊出生率は平成17年に過去最低の1.26を記録したが、第1回国勢調査時の合計特殊出生率は【C】である。
平成27年(2015年)国勢調査時、総人口の26.6%である65歳以上人口割合は、第1回国勢調査では【D】%であった。また、我が国の65歳以上人口割合は、2005年以降世界で最も高くなっており、2位【E】の22.4%(2015年時点)を4ポイント以上、上回っている。
選択肢
【A】(1)大正4年 (2)大正9年 (3)大正14年 (4)昭和5年
【B】(1)女性43歳、男性42歳 (2)女性48歳、男性47歳
(3)女性53歳、男性52歳 (4)女性58歳、男性57歳
【C】(1)2.11 (2)3.11 (3)4.11 (4)5.11
【D】(1)5.3 (2)7.3 (3)9.3 (4)11.3
【E】(1)ドイツ (2)韓国 (3)イタリア (4)ブラジル
正解の根拠となる資料
【A】~【D】に関しては、統計局のホームページに載っています。比較対象が少し前のものですが、第1回国勢調査の結果がまとまっています。
【E】に関しては【D】の問もからめて、国勢調査2020のホームページにあります(2021年4月2日現在、該当ページは削除されています)。他にもクイズで国勢調査のことを学べるので試してみてはいかがでしょうか。
(正解をあえて下にずらすため)作問の意図
当ブログ作成時では最新の国勢調査の結果がわからないため、その部分を問題に出来ませんので、あえて第1回国勢調査のことを中心に作問してみました。令和2年の労一選択はオール調査名の問題でしたし、今回みたいに極端な出題にはならないとは思いますが、直近のデータを覚えるのみでは対応できない場合があります(平成30年の労一選択、合計特殊出生率の問題がそうでした)。特に今回出題した平均寿命に関しては、私も統計を見て予想外で驚きました。知識として持っていなかった場合、現場の推理で解けるでしょうか。
少子高齢化問題については解決への議論をこれからも続けていく必要があり、令和2年の社一選択でも社会保障給付費の問題が出されました。ここから関連して、介護問題や女性の職場復帰等についても試験の出題においては外せないところとなるのではないでしょうか。
正解
【A】(2)大正9年
【B】(1)女性43歳、男性42歳
【C】(4)5.11
【D】(1)5.3
【E】(3)イタリア
男女の平均寿命(女性43歳、男性42歳)と合計特殊出生率(5.11)においては、データの制約上、大正9年のデータがないものであり、平均寿命は大正10~14年、合計特殊出生率は大正14年のものを正解としています。