選択式
総論
昨年(第52回・2020年)との難易度を比較すると、
・労安→ほんの少し難化
・労災→ほぼ変わらず
・雇用→ほんの少し難化
・労一→変わらず(難しいまま)
・社一→ほぼ変わらず(難しいまま)
・健保→易化(昨年救済がかかり、今年はかからないと言う意味で)
・厚年→ほぼ変わらず
・国年→やや易化
と感じました。分類すると、労働科目(労安・労災・雇用)が比較的難しく、一般常識(労一・社一)が難しい、社会保険科目(健保・厚年・国年)が比較的易しい作りとなっていました。
とは言え、この科目なら満点を狙えると言ったものもそうなく、基準点(3点)確保ギリギリの攻防を強いられるものばかりでした。
そのため、前年度より若干(1点程度)平均点が下がると予想します。
救済科目
基準点が3点から2点に引き下がる可能性があるのは、労一・社一の2科目と予想します。
労一 → 初学者の方も、複数受験経験者も間違いやすい問題構成。四択とは言え、過去(平成27年)にも四択構成で労一が基準点引き下げになった経緯もあり、今回も同様のケースとなりそう。
社一 → 労一と違い、テキストに掲載はあるものの、学習をしていておさえにくいものばかり。本来の一般常識力や国語力を発揮できるような内容でもなかった。
ただし、この2科目とも基準点が1点にまで下がる可能性はかなり低いと思われます。
労一は救済可能性大で、社一も救済の可能性はかなり高めと予想します。
もし社一の次に救済の可能性がある科目を考えると、労基安衛だと思います。ただ問題「B」については、文章全体から答えを導き出せそうですし、「A」「D」「E」も二択までは頑張って絞れる選択肢になっていて、1点より2点取っている人の方が多いのではと予想します。そのため一点予想とした(救済確率〇%と表示しない)場合は労基安衛を救済科目から外す判断をいたしました。
予想合格ライン
総得点24点以上かつ各科目3点以上(ただし、労務管理その他の労働に関する一般常識、及び社会保険に関する一般常識は2点以上)
択一式
総論
全体を一通り読み進めたのみですが、問題ボリュームは増加(68ページ・ほぼ1問につき1ページ)、個数問題3つ、組み合わせ問題5つと言う構成でした。組み合わせ問題は知識によっては五択よりも正解しやすい側面を持っており、その問題が減少していることで全体的に点は取りにくくなっています。
また、この科目が飛びぬけて易しくなった、難しくなったというものもなく、択一式全体で問題レベルが質量ともに上がったという印象です。
明らかにこの肢が正解というものも散見されますので、学習が進んでいる方は、正解肢と分かれば、それ以降の肢を見ずに次の問いへと進めていって時間の貯金をしていくことも出来たでしょうが、受験生全体で見るとそのレベルまで達している人は少なく、集中力が続かなくなる方も多くいらっしゃるはずで、そうなると問題構成の点から平均点は1~2点程度下がると予想します。
ただし、今年は支払済みの受験料を返還する特例措置がなされ、受験生全体の得点を平均して算出する合格ラインが通常と異なった動きをする可能性も考えられます。私も受験1年目は記念受験のようなもので、平均点を下げ、救済科目を作ることに貢献(?!)したように、社労士試験の合格ラインは初学者の方が実際にどれだけ受けたかにも影響します。
初学者の方の受験見送り、受験生の全体的なレベルアップ等を考えると平均点は下がっても1点程度かも知れません。
救済科目
昨年同様、一般常識(特に労一側)のカテゴリが難しい部類となりました。ただ択一式に関しては、特定の科目が突出して難化したものはなく、基準点の引き下げ(4点→3点)についてはどの科目も行われないものと思います。
予想合格ライン
総得点43点以上かつ各科目4点以上である者
(没問題や重複解となる問題がないことを想定しています。)
まとめ
※ 8月26日現在の合格ライン予想
選択式試験は、総得点24点以上かつ各科目3点以上(ただし、労務管理その他の労働に関する一般常識、及び社会保険に関する一般常識は2点以上)である者
択一式試験は、総得点43点以上かつ各科目4点以上である者
※ 9月14日、合格ライン予想(最終版)を出しました。
この合格予想基準は、管理人独自の見解です。合格ラインや救済科目についてのお問い合わせ等は承っておりませんので、ご了承ください。