社会保険労務士として登録する際に必要な書類の1つに「従事期間証明書」があります。
正確には「労働社会保険諸法令関係事務従事期間証明書」と言います。
社会保険労務士となる資格要件である2年以上の実務経験を有することを証明するものです。
提出する前は、実務経験が認められるか否か不安でしたが、難しく考えることはないと思います。
具体例が留意事項の書面の中にいくつか挙げられていますが、その中から自分自身が行ったことのある事務や作成物をチョイスすれば問題ありません。
私は具体例の中にはなかった、「賃金台帳の作成」と書き記したいと思い、大阪社労士会に書類提出前に問い合わせてみました。返答内容は、『なるべく、具体例の中から選ぶように』とのことでした。内容項目としてオリジナリティは求められていないようです。ただ、「賃金台帳の作成」経験はあることは間違いないので、提出するときは下記のように記載しました。
・雇用保険、健康保険、厚生年金保険の被保険者資格取得・喪失届に関する事務
・健康保険、厚生年金保険の被保険者報酬月額算定基礎届・月額変更届に関する事務
・労働者名簿の調製
・賃金台帳の作成
4項目のうち、上記3つは具体例として記述されているものをそのままコピペしました。
職歴としても、未だ上記事務は継続して行っているのですが、要は2年以上の経験を証明するものなので、私の場合は【自 平成22年9月 至 令和元年11月 期間9年3ヶ月】として、事業主氏名欄に当該会社代表取締役から署名捺印(署名日:令和元年11月×日)をしてもらいました。
従業員数も10名以上になったことのない当該会社ですが、証明書として成立しました。事業規模も関係なく認められるものと思われます。
私の場合、取締役として籍を置いている現役の会社で、辞めているわけでも倒産等しているわけでもなかったので、事業主(代表取締役)の署名をもらうのは比較的容易でした。
大阪社労士会の説明会時に、日本年金機構での実務経験を有する方と協会けんぽ(全国健康保険協会)での実務経験を有する方がいらっしゃったと記憶しており、その方々は日本年金機構であれば本部の代表者、協会けんぽであれば大阪支部ではなく、協会本部と、東京にあるまさに”トップオブザトップ”の署名をもらう必要があり、その方達は本部に問い合わせのため、期間証明に時間がかかっていました。
もし、事務指定講習ではなく、従事期間証明書の提出で社労士登録を考えている場合は、2年間の実務経験証明書をどこからもらうか、事業主証明に時間がかかりそうな場合は前もって証明書の準備のため、動いておいたほうが良いと思います。
一番難しいのは事業主の証明?