社員採用・入社手続き【日本年金機構への提出編】(超簡易版)

開業

 新たに社員を採用した場合の入社手続きに関するページは数多ありますが、詳細に書かれすぎていて本当に重要な情報が何なのか分かりにくいものがあります。
 そこでこのページでは、健康保険と厚生年金に関する事項、日本年金機構への手続きに関することのみに絞って、本当に必要な物と情報を(備忘録を兼ねて)解説します。

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提出物

 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届/厚生年金保険70歳以上被用者該当届

提出期限

 事実発生から5日以内

提出場所

 管轄区域の年金事務所窓口に持参、もしくは年金事務センターに郵送

提出者(=会社)記入欄

必要なもの

 会社の印鑑(丸印が良い)【不要になりました。(2021.06.05加筆)】

あれば便利なもの(手書きよりスムーズ)

 会社のゴム印(住所・名称・事業主名・電話番号の記載のあるもの)

必要となる情報

 事業所整理記号・事業所番号

※ 過去に「標準報酬決定通知書」や「保険資格確認通知書」が会社に送られていて保管していれば、その書面を参考に、記号・番号を控えておきます。

健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書

被保険者記入欄

必要となる情報

 被保険者(採用する方)の、
・年金手帳(年金基礎番号がわかればOK)
 もしくは、
マイナンバー(マイナンバーカードは必要なく、16桁の数字さえわかればOK)

マイナンバーのほうが、被保険者の住所記載を省略できる分お勧めです。


・氏名フリガナ
生年月日
給料の額(雇用契約を結んでいるはずですので、その書面に記載されている金額を月額換算したもの)

採用した社員に扶養家族がいる場合

 もし、採用した社員が独身の方など、扶養家族がいない場合は、以上の情報で手続きを終えることができますが、採用した社員に奥様やお子様などの扶養家族がいる場合は、もう1枚書類提出が必要になります。

提出物

 健康保険 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)

必要となる情報

 被保険者(採用する方)の、
年収

「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」に記載するのは月収(報酬月額)ですが、こちらの書面では年収(基本、月収×12でOK)を記載します。


 被扶養者(奥様やお子様)の、
氏名フリガナ
生年月日
マイナンバー(マイナンバーカードは必要なく、16桁の数字さえわかればOK)
(基礎年金番号でも代用可能ですが、採用する社員および家族全員のマイナンバーをあらかじめ把握しておくほうが手続き上スムーズです。)
住所(別居の場合はもちろんのこと、採用する社員と同居の場合でもこちら側の書類には記載が必要となります。)
職業高校生、大学生であれば何年生か)、および年収

年間収入が130万円未満、かつ扶養者(被保険者)の収入の半分未満であることが被扶養者となる条件ですので、家族の収入(年間の見込み収入)の情報が必要となります。
お子さんが学生で、アルバイトをしている場合でも、その収入額を記載する必要があります。(手続き上、このあたりが盲点かも知れません。)
また、年収が103万円以上130万円未満の場合、別途、パート等勤務している会社から、年収見込みに関する証明書を添付する必要が出てきますがここでは省略します。

リンク

 従業員を採用したとき(日本年金機構のサイトより)

 家族を被扶養者にするとき、被扶養者となっている家族に異動があったとき、被扶養者の届出事項に変更があったとき(日本年金機構のサイトより)

まとめ

 手続きに本当に必要な物・情報をまとめてみました。労働者名簿や賃金台帳、出勤簿の添付、提出などは必要なく、逆に扶養家族の氏名のカナ(漢字のみ情報を得ていて、読み方を聞いていない)、職業、年収等の情報が雇用契約時に聞けていないことがありますので、漏れのないように情報を得て手続きをスムーズに済ませましょう。

社労士受験生へ

 当ページは手続き(実務)に特化した内容ですので、受験勉強の際は、
・法的には「届け出」先は『厚生労働大臣』。
・「被保険者資格取得届」は、原則5日以内だが、船舶所有者は10日以内。
・「扶養認定」は、60歳以上の方・障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障碍者に該当する場合は130万円未満でなく、180万円未満となる。
等の違いはおさえておきましょう。

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