令和8年7月1日付で、柔道整復療養費に係る疑義解釈資料が発出されました。
今回の疑義解釈の中で、私が最も驚いたのは「再検料の算定開始日」についてです。
令和8年4月30日に公表された料金改定(案)では、初検料については「施術の終了又は中止後3月(歴月)が経過していない場合には算定できない」、再検料については「施術の終了又は中止後1月(歴月)以上3月(歴月)以内において行われた施術について算定できる」と示されていました。
しかし、この時点では「1か月」「3か月」をどのように数えるのかについて具体的な説明はなく、5月20日に行われた、レセコンベンダー・各柔道整復師団体向けの厚生労働省説明会で初めて具体例が示されました。
ところが、その後の疑義解釈資料では、説明会で多くの関係者が理解していた内容とは異なる取扱いが示され、業界内でも大きな話題となっています。
参考URL:令和8年7月1日付:柔道整復_疑義解釈資料
柔道整復施術療養費に係る疑義解釈資料の送付について
※ 今回の論点は当資料の8ページ目:ケース④についてです。
今回何が起きたのか
① 令和8年5月20日 厚生労働省説明会
初検料・再検料の起算方法について質問が行われ、説明会での例示では、7月17日に施術が終了又は中止となった場合、まず「負傷の治癒又は施術の中止の日の翌日=起算日」と位置付けたうえで、
「8月18日以降に再検料算定可能」と受け取れる例示
が回答として示されていました。
そのため、多くの柔道整復団体やレセプトコンピュータベンダーは、
「7月17日に施術終了した場合、再検料は8月18日から算定できる」
という認識でシステム改修や講習会資料の作成を進めていました。
② 条文を精査した結果
ところが、柔道整復団体を取りまとめて、今回のような説明会を企画・運営される方が、改めて条文を読み返したところ、初検料と再検料では文言が異なることに気付きました。
初検料は、
「施術の終了又は中止後3月内」
は、算定できない。
一方、再検料は、
「施術の終了又は中止後1月を経過した日以降」
算定できる、となっています。
この二つの文言は、本当に同じ考え方でよいのだろうかという疑問から、厚生労働省へ照会が行われました。
③ 厚生労働省へ照会
『初検料の「3月内」と再検料の「1月を経過した日以降」は同じ期間計算なのか』
という点が確認内容の論点とされました。
照会の結果、
(再検料算定ルールの)「1月を経過した日以降」には、経過した日その日も含まれる
との回答がありました。
④ 疑義解釈資料で正式化
その結果、今回発出された疑義解釈資料ではケース④として、
- 7月17日 施術終了・中止
- 7月18日 起算日
- 8月17日 再検料算定可能
という運用が正式に示されました。
一方で初検料については、
- 10月18日から算定可能
という従来どおりの取扱いとなっています。
私が感じたこと
今回の件は、「制度そのものが変更された」というよりも、改定案だけでは読み取れなかった期間計算の考え方が、疑義解釈資料によって初めて明確になった事例と言えるでしょう。
また、今回の照会がなければ、多くの施術所やレセプトコンピュータベンダーが「8月18日から再検料」と理解し、システム設計や講習会資料を作成していた可能性があります。
そう考えると、今回の照会は業界全体にとって非常に意義のあるものであったと感じています。
今後も疑義解釈資料や事務連絡などで実務運用が明確になる事項については、引き続き情報収集を行い、本ブログでも随時お伝えしていきたいと思います。
まとめ



